多読効果で海外経験ゼロから英検1級、TOEIC950点に至った話①(1~3年目編)

Nature Flowers Spring Color Pink  - gayulo / Pixabay 英検1級、TOEIC950点に至るまで
gayulo / Pixabay

こんにちは。ふぇいです!

 本ブログでは洋書紹介をメインで行っていくつもりですが、その前にブログのキャッチフレーズにしていた『海外経験ゼロでも英検1級、TOEIC950点取得』に至った経緯を書いてみようと思います。

 英語でした勉強といえば洋書を読むことだけです。TOEICに関しては参考書を買ったこともないですが、洋書を読んでいただけで無対策で950点というハイスコアを取得することができました。英検とTOEIC以外では超進学校で英語学年1位、センター英語満点、大学受験では英語を得点源にして国立1校、私立4校に合格、大学時代英語の成績は全て最高評価、英語で論文執筆等の実績があります。

 本当に洋書をひたすら読んでいただけです!

 とは言ってもちょっと想像しにくいと思うのでもう少し具体的に書いていきます。洋書を読み始めて1年目から始まるので数回に分けて投稿します。

 多読歴1年目(中1)

 かろうじてアルファベットの大文字が分かる程度からのスタートでした。英会話教室に通ったこともなかったため、周りからは完全に遅れていました。

 当時は1ページに単語が少ししかないような絵本をひたすら読んでいました。この時は気が付かなかったのですが、実はこういった一見簡単そうな絵本にも受験では使わないけれど英語圏では日常的な表現がたくさん登場していたりするのです。(この話はまたいつかします)

 最初数か月は急に英語力が伸びたというような実感はあまりなかったのですが、英語を嫌いにならなかったことが一番の収穫だったと思います。というのも、周りの同級生にひたすら文法の問題集ばかりやらされて英語を嫌いになった子が多くいたからです。もちろん文法も大事ですが、英語学習初期の段階では英語を嫌いにならないのが一番大切だと個人的には思っています。私はもともと日本語で本を読むことが大好きだったので、英語で本を読むことは苦にならず「英語の勉強をしなきゃ」と身構えるようなこともありませんでした。

 そんな感じで数か月英語の絵本を読みまくっていたら、「もしかして私英語得意になってきたかも……?」と思うようになってきました。というのも、学校の定期テストで毎回上位の成績を取れるようになっていたからです。当時通っていた学校ではかなり細かく学年の順位が分かるようになっていたのですが、3回連続(前期2回、後期1回)で上位2割ぐらいに入っていたと思います。

 ちょうどその頃、英検を受けてみようと思い始めていました。受けたことがなかったので何級から受けるかは迷いましたが、3級(中学校卒業程度)からいってみることにしました。深い理由は覚えていませんが、多分負けず嫌いだったからだと思います。5級や4級だと小学生で取得している子も多かったので。(英語教育の早期化が進んだ現在なら3級や準2級を持っている小学生も多いでしょうが)

 これは本筋には関係ないので読み飛ばしてもらっても構わないのですが、英検初受験にあたって今でも印象に残っているエピソードがあります。

 中学には小学生時代に英語をやっていたことを鼻にかけているA子ちゃんという子がいました。

 A子ちゃん「来月の英検受ける?」

 ふぇい「3級受けるよ~」

 A子ちゃん「いきなり3級受けるの無理じゃない? 私はとっくに持ってるけど、ふぇいちゃんみたいな初心者だったら普通5級からじゃない?」

 That’s none of your business!(あんたには関係ないでしょ!)と思いましたが、そんなことは口に出さずに普通に英検3級を受けて、普通に受かりました。

 実際のところ思っていたよりも簡単で拍子抜けしました。しかし冷静に考えてみればテストでは学年で毎回上位2割をキープしていたのでそんなものかもしれません。ちなみに私は後に学校の英語で学年1位を取ることになるので、この生意気なA子ちゃんにも勝ったというわけです。

 そういうわけでアルファベットの大文字しか分からないレベルからスタートした中1でしたが、中1の終わりには中学卒業レベルとされる英検3級を無事に取得することができました。

 この1年目で読んだ語数は28万語でした!読んだ冊数は593冊です。かなり短い絵本も多いので冊数はあまり参考にならないかもしれませんが、語数は参考になるかもしれません。

 具体的にどんな本を読んでいたかという話はまた別の投稿で詳しくしていきますが、1ページに単語が数個しかない本をひたすら読んでいたら1年で英語力が上がったのは事実です。

 今振り返ってみて思うのは、英語学習の初期に洋書という形でこれだけ多くの英語に触れられたことは大きかったということです。28万語というとイメージしにくいと思いますが、ハリーポッターの1巻が7.6万語ぐらいらしいので、ハリーポッター1巻を3.7冊分の英語ということになるでしょうか。本を読むのは好きだったので全然苦にはなりませんでしたが、これはすごい量だと思います。

 当時はそんなことは意識していませんでしたが、これは文法強化にもなっているんですよね。『こういう場合は動詞をing形にして~』というのを教科書で読むのも大事ですが、ここで1つや2つの例文にしか出会わないとすぐに忘れてしまいます。しかし、洋書をたくさん読んでいれば1つや2つどころではない例文(会話や物語の中なので自然な英語)に出会えるので、『こういう場合は動詞をing形にして~』というのが体感で納得できます。もっとも洋書を読んでいる時にこの辺をあまりにも意識してしまうと楽しさが半減するので、その辺はほどほどにして大量に読むぐらいでいいような気もします。

                              (1年目編おわり)

 多読歴2年目(中2)

 中2になってから一番すぐの英検で準2級を取得しました。高校1年生ぐらいのレベルのようですが、特に問題なく合格しました。

 ところで中2の私には英語を上達させたいという大きなモチベーションがありました。ちょうどそのころ大好きな海外ファンタジーの最新刊が発売されたのです。

「日本語に翻訳されるまでは最悪数年かかるかもしれない……。今はまだ無理でも翻訳されるより前にはなんとか読めるようになりたい!」 

 そんなわけで当時の自分には読めるレベルではなかったのですが、とりあえず親に頼んでAmazonで注文しました。早く読めるようになりたいと思って、机の上に飾っていました。(ちなみにこの本です。)

 中2の時はGRの本を多く読んでいました。GRというのはGraded Readersの略で、簡単に言うと英語学習者向けの洋書のことです。GRでは難しい英単語の使用が制限されていたりするため、初心者にとてもおすすめです。

 GRは様々な出版社が様々なシリーズで出しています。代表的なGRのシリーズをいくつかあげるとOxford Bookworms Library, Penguin Readers, Cambridge English Readers, Macmillan Readersなどがあります。どれもそれぞれがレベル別に分かれているので、簡単な方のレベルなら英語学習の初期でも楽しく読めると思います。

 GRは絵本と異なりイラストは少ないですが、難しい単語があまり使われておらず、文の構造も掴みやすいものが多いです。(一般的な絵本だと受験英語では目にしないような単語によく遭遇しますし、文の倒置なども珍しくありません)

 GRだと日本語でも有名な話が多いので、とっつきやすいかもしれません。

 自分はLittle Women(若草物語)、The Three Musketeers(三銃士)、Aladdin(アラジンと魔法のランプ)、Heidi(アルプスの少女ハイジ)などを多読2年目(中2)ではGRで読んでいました。

 原作をいきなり英語で読もうとすれば当然難しいですが、上にあげたようなものは原作をもっと短くして使われている単語を簡単にしたものだったので問題なく楽しめました。使われている単語を簡単にというとイメージしにくいかもしれませんが、purchaseという単語は知らない中2でもbuyなら理解できるよね、みたいな感じです。

 2年目で少し長めの本をストレスなく読めるようになったという実感がありました。全てGRを読んでいたわけではなく、普通のネイティブの子が読むような絵本も読んではいましたが、読んだ語数に占める割合でいえばおそらくGRが多かったと思います。

 そういうわけでこの2年目で読んだ語数は42万語、読んだ冊数は85冊でした! 42万語というのは1年目同様ハリーポッター1巻でカウントすると5.5冊分ですね。結構な量だと思います。1年目で28万語、2年目で42万語読んだので2年間で合計70万語になりました。この頃にはもう小学校で英語を勉強していなかったコンプレックスはなくなっていました。英語の早期教育を受けていても中学に上がるまでに70万語以上の英文に触れているケースはおそらくほとんどないでしょう。ただ大量に流し読みすればいいというものでもないですが、語学学習は結局のところ触れる量がものをいうみたいなところがあるんだろうなと思います。

                              (2年目編おわり)    

 多読歴3年目(中3) 

 GRの中でもPage Turnersというシリーズにハマってたくさん読んでいました。このシリーズは主人公やその友達が高校生や大人のものが多く、共感しやすいと思います。これも他のGR同様レベル別に分かれているのですが、レベルでいうと1~3を中心に読んでいました。

 Page Turnersの本のイメージはこちらのリンクの『中身を見る』を押していただければイメージできるかと思います。

 時々絵本も読んでいました。今でも印象に残っているのがTadpole’s Promise(『おすすめの洋書紹介(3冊目)Tadpole’s Promise【読みやすい】【絵本】』の投稿参照)という絵本です。イモムシとオタマジャクシが友達になって、「大人になったらまた会おうね」と約束する話なのですが、いろいろと衝撃的です。本当に短いお話で子供向けですが、大人が読んでも(大人だからこそ?)面白いと思います。

 3年目の実績といえば、スピーチのクラス代表に先生から指名されました。他にペラペラキャラ(?)の生徒がいるなかでの指名だったのでとても嬉しかったです。スピーチの原稿を考える際にもたくさん洋書を読んでいたことは大いに役立ったと思います。巷では読み書き重視の教育は批判されることもありますが、読みができていないとそもそも他も始まらないんじゃないかと個人的には感じています。リスニングも元の単語を知らなかったら聞き取れないといった話がありますよね。

 そういうわけで(忙しい事情があり中2の時ほど時間は取れなかったのですが)多読歴3年目で読んだ語数は26万語、冊数は64冊でした。26万語はハリーポッター1巻で換算すると3.4冊分ですね。さて、ここで3年間で洋書を読んだ合計が96万語になりました! 多読学習を開始して目標を100万語に設定する方も多いでしょう。

 英語知識ゼロでスタートした自分とは違い、大人になってから多読をされる方は最初からもう少し難しい本で始めるかもしれません。それでもこの3年間の96万語への軌跡が少しでも参考になれば幸いです。

 長くなりましたが、ここまで読んでいただきありがとうございました。

                             (3年目編おわり ②に続く)

〈追記〉

〇英検準2級の多読歴2年目(中2)で読んでいた本について

『 自分はLittle Women(若草物語)、The Three Musketeers(三銃士)、Aladdin(アラジンと魔法のランプ)、Heidi(アルプスの少女ハイジ)などを多読2年目(中2)ではGRで読んでいました』

Little Women(若草物語)GRでPenguin Active Reading Level2 3552語 自分は多読累計29万語の時に読みました。若草物語といえば最近映画化されていたことは記憶に新しいのではないでしょうか。こちらは英語学習者向けのため簡易版になりますが、あらすじを把握したい方にはおすすめです。

The Three Musketeers(三銃士)GRでMacmillan Readers 12000語 自分は多読累計32万語の時に読みました。当時は1000~7000語程度の本を読むことが多かったので、自分にとっては長めの本でした。洋書をまだあまり読んでいない方が初めて長い本を読む時にはGR(英語学習者向けの洋書)から入ってみることをおすすめします。

Aladdin(アラジンと魔法のランプ) GRでOxford Bookworms Library 5200語 自分は多読累計39万語の時に読みました。あらすじは多くの方が知っているかと思います。5000語程度の本を英語で読んでみたい方におすすめです。個人的には表紙が魅力的で良いなと思います↓

Heidi(アルプスの少女ハイジ) GRでPearson English Graded ReadersのLevel2 8600語 自分は多読累計48万語の時に読みました。あらすじはなんとなく知っているかと思うので、少し長めの洋書を読んでみたいという方にもおすすめです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました