多読効果で海外経験ゼロから英検1級、TOEIC950点に至った話③(大学受験以降編)

Yale University Landscape  - 12019 / Pixabay 英検1級、TOEIC950点に至るまで
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 こんにちは。ふぇいです!『多読効果で海外経験ゼロから英検1級、TOEIC950点に至った話』はこれでラストになります。②では受験前に多読301万語を達成したことについて記しました。

大学受験について

 最初の投稿では『英語を得点源にして国立1校、私立4校に合格』ということを書きました。当たり前のことではありますが、一般受験をするなら英語は相当大事です。私立は言うまでもないですが、国立でも英語の配点は決して軽視できるものではありません。

 まずはセンター試験ですが、これは満点でした。ちなみに模試や過去問では194~200点のことが多かったです。だいたい45分ぐらいで解いていました。制限時間は80分だったので、残りの半分ぐらいの時間は全て見直しに費やしていました。見直しというか、自分の選んだ解答が正しいことの根拠を突き詰めて考えていたと思います。時間が余ってあまりにも暇な時は、間違いの選択肢が間違いの理由なども考えていました。

 現行の入試制度ではどうなっているか分かりませんが、自分の受けた時には英語・国語・社会の3科目でMARCHのある大学のセンター利用が使えました。個別に対策したらそこそこ面倒な気がするので、ここでセンター英語が満点だとかなり有利だと思います。体感ですがセンター英語は満点とは言わないまでも9割程度は取れないと、私立文系の一般受験においてはハンデになるような気がします。なので今後私大を受ける予定のある方は、センター英語の過去問を解いてみてもいいと思います。間違えたところの復習をすればどんな基礎的な知識が抜けているかも分かるのでおすすめです。

 私立文系の受験の場合、3科目(or2科目)なので英語ができないと終わります。私立専願の受験生が第一志望の大学(多くの場合は早慶)に合格する率はそれほど高くありませんでした。周りを見ている限り、併願として受けていた東大や他の難関国立大志望の受験生はそれほど対策をしなくても高確率で合格していました。これは卵が先か云々の話になってしまうような気もしますが、難関国立大を志望している受験生の方が英語の完成度が高いケースが多かったです。というのも、模試の成績の上位者が名指しで張り出されるような機会が何度かあったのですが、少なくとも英語に関しては上位者のほとんどが東大志望でした。センター試験の模試も9割以上の成績を誰が取ったかが公開されていましたが、私立専願で9割以上取っている受験生の割合は少なかったです。(もちろんいないわけではないですが)

 英語から話はそれますが、自分は私大を受けるにあたって社会の受験に少し不安を抱えていました。私大の社会は細かい知識が試されることが多いという印象があったからです。そして自分の友達の私大志望の子は、難しい用語がたくさん載った日本史の用語集を持ち歩いて勉強していました。しかし結論から言うと、用語集を使わずとも合格できました。それはおそらく配点の高い英語の点数でリードできたからだと思います。おそらく、というのは合格のため得点開示がなく自己採点だったからです。センター利用2校、個別の一般入試で2校受けましたが、後者に関しては片方は85%でもう片方は100%近い得点率のはずです。(一応言及しておくと、不安だった社会も足を引っ張らない程度には得点できていたとは思います。国立対策のために山川の教科書の7回読みや記述問題の練習をしていたことは、私大受験にあたっても広く役に立ちました)

 長くなってしまいましたが、配点の高い英語が得意なら社会科の細かい用語知識が多少抜けていても合格しやすいのではないでしょうか。(余談ですが、大学構内にある私大創設者O氏の銅像の作者の名前を答える問題で外しました。「この問題だけ配点が異常に高かったらどうしよう」などと思いましたが、そんなことは常識的に考えてないですね。自己採点の際には真っ青になりましたが……)

 私大の一部には重箱の隅をつつくような文法問題があるケースもありますが、基本的には大丈夫でしょう。そして体感ではありますが、国立も私立も英語に関しては英検でいうと準1級レベルが問題なく理解できていればそれほど困らないと思います。

  科目数や全体に占める割合で考えれば私大受験の方が英語が致命的になってくると思います。そこで私大受験の話をメインで書いてみました。国立はひたすら手に入るだけの過去問を解きました。語彙力は上に書いたような英検準1級レベルで普通は足ります。語彙は英検準1級を大幅に上回るレベルの習得に時間をかけるよりも、国立の独特な形式に慣れることが大事だと思います。国立ならではの英作文の対策や、センター試験よりも遥かに難易度の高いリスニングは備えていないと厳しいはずです。

 大学受験の話はこの辺りにして、いよいよ英検1級とTOEIC950点の話に入ろうと思います。

大学入試以降について

 ようやく大学の話に入ることができます。アルファベットの大文字しか知らない中1の話から始まり、ここまででなんと10000字も費やしてしまいました。自分でも驚きました。

 そして受験も終わり、ようやく多読生活に戻ることができました。入学前の3月はひたすらハリーポッターを1巻から読んでいました。すでに映画を観ていたこともあり、作中固有の単語や概念も容易にイメージして読むことができました。多読学習の初期に将来の目標として多くの人が憧れる本の1つである(?)あのハリーポッターです。原作で読んでいるという事実がどこか感慨深かったです。単純な難易度の話であれば、それ以上に難しい本も受験前には読んでいましたがそれとこれとは別です。

 大学生活も落ち着いてきた頃、そろそろ英検1級を受けようと思いました。自己満足ではありましたが、せっかくなら1級を取ってもいいんじゃないかなという感じでした。

 正直に言うと、二次試験の方では多少苦労しました。スピーキングの難易度は準1級からはだいぶ離れていました。(巷では英検1級をとっても無駄だという人間もいますが、個人的にはそう声高に主張する人間の一体何割が英検1級の二次試験を合格できるのかは甚だ疑問です。)

 英語ができるだけでは合格できないというのが一番のミソだと思います。これは簡単な話で、英検1級の二次試験がもし日本語だった時にスラスラ解答できるかどうかということです。それができなければ英語で解答どころではありません。自分が二次試験に落ちた時には、日本語でもスラスラ解答できる状態になかったのです。宇宙開発についての意見を2分間述べなければならなかったのですが、落ちた時は1分20秒ぐらいで主張が尽きてしまいました。これはまずいと思い、英語以外の勉強もするようになりました。具体的にはリンガメタリカ(Z会が出しているテーマ別の英語教材で、各テーマに関する日本語での知識説明が充実している)のコラム欄をよく読んだり、大学での教養課程の授業教材を眺めながら、これを題材に2分間スピーチするなら何を言うかみたいなことを考えていました。

 英語の対策としては、大学のネイティブの教授に助けていただきました。貴重なお昼休みに付き合っていただいた教授には本当に感謝しかないです。「英検1級を受けたのですが、前回はスピーキングの二次試験で落ちてしまいました。形式に慣れたいので質疑応答を何問かやっていただけないしょうか。もちろんご迷惑なら云々」というのを英語で説明しました。実際には会話の後半を切り出す前に「練習ならやるよ!」と言ってくださったのです。そうしてご厚意に甘えることとなりました。

 しかしこの無償で付き合っていただいた事例を勧めるのはよくないですね。お金を払って個人レッスンを受けている英会話の先生に頼んでみるのはありかもしれないです。あとは後に友達が受ける時には出題の練習を少し手伝ったこともあるので、一緒に受ける友達と面接官の役を交代でやってみるとかもありでしょう。

 さて、そういうわけで英検1級も無事に合格することができました。一次試験に関しては、基本的には特別な対策をせずに日ごろから洋書を読んでいました。基本的に、というのは1つだけ特別な対策をしたからです。それは英単語でした。受験ではいわゆる単語帳のようなものを使ったことはありませんでしたが、この時だけはさすがに頼りました。使用したのは『英検1級 でる順パス単』です。(現在発売されているものは内容が改訂されているようなのでリンクは貼りません)これの最頻出の項目だけ全て覚えました。

 英検1級に関して「ネイティブでも使わない単語ばかりだから覚えなくていい!」という方もいますが、個人的にはそんなことはないと思います。ネイティブが読むような児童書にはいくらでも英検1級レベルの単語は登場します。また、大学生活の後半では英語の論文や文献にあたる機会が多くありましたが、そこでも英検1級レベルの単語は普通に出てきます。ちょっと本を読んだり、大学で勉強すれば出てくる程度の単語を「使わない」と断言してしまうのはどうなんでしょうか。日本語でも友達どうしの会話なら使わなくても、日本語ネイティブなら使う・知識として知っている語彙はいくらでもあると思うのですが……。

 そしてTOEICの話になります。大学生になったのだから受けてみようと思いました。運試し(?)のつもりで、形式も見ることなく試験に臨んでみました。初のTOEICは925点でした。基準がよく分からなかったので、とりあえず900点ぐらい取れればいいのかなと思っていたのですが、点数を周りの人に言ったらかなり驚かれたので925点は十分高かったみたいです。初めてTOEICを受けた感想としては、「意外と時間が足りない(制限時間ギリギリだった)」「メモ取れないのが辛い」「集中力の持続が課題」という感じでした。無対策で初回925点の勝因としては、これもまたやはり洋書を読んでいたことになると思います。大学生で勿体ないなと思うのは、せっかく受験勉強をしてもTOEIC等を受けるまでに英語力が落ちてしまうことです。意識的に英語に触れていれば、そこまで落ちなくて済むような気がします。(自分の場合は大学の英語がなかなか難易度が高くて、そこで鍛えられた面もあったと思います)

 学生生活でも洋書を読み続け、次のTOEICでは950点を取ることができました!特別な対策はしていなかったですが、少し意識したこととしてはリスニングで文の最初を聞き逃さないようにすることです。(WhenなのかWhyなのかによって適切な解答も違いますよね)

                           (大学受験以降編おわり)

 さて、洋書の話に戻ります。

 大学受験前には301万語でしたが、大学卒業時には1008万語となりました!

 このブログを書いている現在は1135万語です!

 自分にとっては英語の本を読むことは普通のことでした。なので1135万語というのがそこまで珍しいことだというように意識してきませんでした。しかし、冷静に考えてみれば多読をされている方でも1135万語読む人はおそらくレアでしょう。この経験を活かすことができるのではないかと思いました。

 私はこの10年以上の間に様々なジャンルやレベルの本を読んできました。そのなかには日本での知名度は低いけれど面白い本がたくさんあります。もっと有名になって日本でも話題になってほしいと思ったことは一度や二度ではありません。

 このブログでは3回にわたって自己紹介を兼ねて、洋書をひたすら読んだ私がいかにして英語が得意になったかという話をしてきました。

 今後はその読んできた洋書の方に焦点を当てて、たくさんの本を紹介していきたいと思います。

 そういうわけでよろしくお願いします!

       多読効果で海外経験ゼロから英検1級、TOEIC950点に至った話(完)

 

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