おすすめの洋書紹介168冊目はThe Story of Tracy Beakerです! 本書は子供が主人公の児童書で知られる作家であるJacqueline Wilson作の同タイトルの児童書のGR版となっています。
語数……4578語
難易度……比較的読みやすい。上記の通り、本書はJacqueline Wilson作の児童書の同タイトルの児童書のGR版です。Penguin ReadersのGR本シリーズの1冊です。レベルはPenguin Readersの8段階の中では下から3番目のレベル2となっています。ここでのレベル2はHeadwords700, 語数3000~5000語が目安のようです。同タイトルの原作は2万words超のようなので、こちらは長さという意味でもかなり気軽に読めると思います。参考までに記しておきますが、自分は多読累計1269万語、英検1級の時にこの本を読みました。
ストーリー紹介……主人公のTracy Beakerは養護施設で暮らす10歳の女の子。父親は元からおらず、母親はいつまで経っても迎えに来ない。Tracyは2回引き取られたことがあるものの、2回とも施設に戻されてしまった。施設には意地悪な女の子がいてしょっちゅう喧嘩になっていた。眠れば悪夢にうなされることも珍しくない。ある日、養護施設に作家の女性が訪れることになる。彼女は養護施設の子供たちについての物語を書こうとしていたのだが──
というお話です! あらすじだけ見るとなかなか悲惨な感じですが、Tracyの語り口はユーモアに溢れており比較的明るく物語は進行します。
原作は児童書ですが、大人になってから読むといろいろと考えさせられることが多いのではないかと思います。
Tracyはお母さんが大好きで、いつか迎えにきてくれるのだと楽しみにしていますが、その一方で良い人が自分のことを引き取ってくれないかと切実に考えていることもあります。大好きなお母さんが今後迎えにきてくれないということを心の奥底では理解しているんだろうな、と私は感じました。
私は読後余韻に浸っていました。大人の方にもぜひ読んでほしい1冊です✨
【おすすめの洋書紹介(168冊目)おわり】
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