おすすめの洋書紹介(28冊目)Hamlet Prince of Denmark【ハムレット】【シェイクスピア】【漫画形式】【比較的読みやすい】

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 おすすめの洋書紹介28冊目はWilliam Shakespeare著のHamlet Prince of Denmarkです! 『ハムレット』というタイトルは聞いたことがあるけれど、詳しい内容を知らないという方は意外と多いのではないでしょうか? ハムレット原典を読むのは難しいので、ここでは英語学習者向けのバージョンを紹介したいと思います。漫画形式になっていて読みやすく、本書のアクティビティまで熟読すればかなり理解が深まるはずです。

    語数……2369語

   難易度……比較的読みやすい。登場人物さえしっかりと把握していれば漫画形式のため読みやすいと思います。本書には本編の他に背景知識等についての漫画ではないページが多くあります。たとえばシェイクスピアの生涯についてのコラムや劇場についてのコラムがあります。この辺りもしっかりと読めば読み応えがあり、また、知識を増やすという意味でも勉強になるはずです。本書はCEFR B1.1レベルということなので、英検準2級程度で読めると思います。

ストーリー紹介……ある日守衛がKing Hamletの幽霊を目撃します。父親の死を嘆き悲しんでいた息子のPrince Hamletでしたが、友人のHoratioから幽霊の噂を聞き、幽霊となった父親と話すことになります。そこで父親の語ったことは衝撃的でした。「妻には不貞を働かれ、寝ている間に兄に毒殺された。復讐をしろ」というものでした。Prince Hamletは狂人のふりをしつつ、密かに父の死の真相を解き明かしていくのですが──

 というお話です!序盤から実に不穏ですが、Prince Hamletの立ち回り方がとても面白くてあっという間に読めてしまうと思います。なんとなくタイトルだけは知っているという方にもぜひ読んでいただきたい1冊です!

 Hamlet Prince of Denmarkについての記事を書こうと思ったきっかけが実はあります。それは今読んでいる全く別の本にハムレットの内容を知らないと理解できないような比喩が出てきたからです

 幸いにも私はHamlet Prince of Denmarkを読んでいたのでこの比喩を自然に理解できました。ネイティブの大人向けの洋書にはこうした比喩が当たり前のように出てきます。特にシェイクスピア作品の有名なセリフなどは知っていて当然のものとして登場します。イメージとしては日本で生まれ育った人の多くが「古池や」と聞いたら水に飛び込む蛙を思い浮かべるのと似ているかもしれません。その文化圏で教育を受けている人々が身に着けている知識を共有するのは容易ではありません。しかし、少なくともシェイクスピア作品に関しては英語学習者向けの平易なシリーズもたくさん出ていますので、後付けでこの辺りの知識を習得することは十分可能です。有名なセリフや場面を知っておくと、他の作品を読んだ時の解像度も上がるのではないかと思います。

 ちなみに”Like Claudius with Hamlet’s father, he is ear poisoning the people of Berlin.”の文が出てきたのはAndrew Sean Greer著のLessという小説で2018年度のピューリッツァー賞フィクション部門作品です。現在読んでいる途中ですが、そのうちまたブログにしようと思っています。

             【おすすめの洋書紹介(28冊目)おわり】

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